「捻挫はクセになるから仕方ない」——部活動の現場でよく聞く言葉ですが、半分は誤解です。捻挫がクセになるのには、はっきりした理由があります。
今回は、捻挫を繰り返す仕組みと、復帰する前に必ず確認してほしいことをご紹介します。
なぜ捻挫は「クセ」になるのか
足首の捻挫では、骨と骨をつなぐ靭帯が伸びたり部分的に切れたりします。靭帯には「関節が今どの角度にあるか」を脳に伝えるセンサーの役割があり、傷ついたまま放置すると、痛みが引いてもこのセンサーが鈍ったままになります。
センサーが鈍ると、足首がぐらついた瞬間に踏ん張る反応が遅れます。これが「またひねった」の正体です。つまり捻挫グセは体質ではなく、リハビリが途中で終わっていることが原因です。
「痛くない」と「治った」は違います
痛みが引くのは回復の途中経過であって、ゴールではありません。次のうち1つでも当てはまる状態での復帰は、再発のリスクが高いままです。
- 片足立ちで30秒ふらつかずに立てない
- けがをした側のふくらはぎが細くなっている
- しゃがみ込んだとき足首の前が詰まる感じがする
- テーピングがないと不安で全力を出せない
当院が復帰前に確認していること
当院では、痛みが取れたあとに可動域・筋力・バランスの検査を行い、左右差がなくなってから段階的に競技へ戻します。ジョグ→ダッシュ→切り返し→対人と、負荷を1段ずつ上げ、各段階で反応をチェックします。
遠回りに見えますが、シーズン中に何度も再発して離脱するより、結果的にずっと早く戻れます。捻挫を繰り返している方は、一度「治りきっているか」を検査で確かめに来てください。



